病院長からのごあいさつ

”動物の病が治ること”これは動物病院に来院される飼い主様共通の願いであるはずです。動物は、家族の一員であり、そして心の癒やしであり、時として生活の糧にもなります。我々、動物の診療に従事する獣医師には、治療を通して動物の苦痛を和らげると同時に、飼い主様の心と生活を守る義務があります。近頃、”One Health”という言葉をよく耳にするようになりました。これは、「人間の健康」と「動物の健康」、そして「環境の健全性」を生態系の中で相互に影響し合う一体の事象 (One Health)として捉える考え方です。つまり、人間が健康でいるためには動物も健康でなくてはならないという概念であり、「動物の健康」には野生動物は無論のこと、産業動物や愛玩動物も含まれます。我々、附属動物病院のスタッフは、「動物の健康」という”One Health”の一翼を担うべく日々研鑽を重ね、東北地区における基幹二次診療施設として皆様のお役に立てるよう努力し続けることをお約束致します。

北里大学獣医学部附属動物病院 院長
左近允 巌

設立趣旨

北里大学獣医学部附属動物病院は、これまで獣医学教育における臨床実習の場として、また、地域獣医療の要として大いに活用されてきました。当院は青森県十和田市に位置しているため、産業動物関連の症例数も多くなっています。

小動物診療センターでは、ＣＴ、ＭＲＩ、高精度放射線治療装置などの最新の設備機器が導入されており、東北地方における獣医療の中核総合動物病院として活動しています。

年々、二次診療を求める患者の割合が増加しており、より一層臨床獣医師からの診断、治療依頼に応じられるような体制を構築していきます。今後とも、高度な獣医療を提供すると共に、動物病院サービスの向上に努力し、獣医療を通して地域社会に貢献したいと考えています。

動物病院の基本方針

• 教育・研究活動の推進

  教育病院として優れた人材を育成し、常に最新の獣医医療を探求することによって社会に貢献します。

• 地域社会への貢献

  二次診療施設として、他の一次診療施設と緊密なネットワークを構築することによって、より円滑で迅速な獣医医療を地域に提供します。

• 動物愛護精神の普及と啓発

  技術や知識のみではなく、高い倫理観をもつ獣医師を育成することで、動物愛護の精神の普及と啓発に努めます。

• 飼い主様の権利と価値観の尊重

  常に動物および飼い主様の身になって考え、信頼される動物病院であり続けられるよう努力致します。