整形外科

整形外科は、主に骨折や関節の脱臼、靱帯の断裂などの外傷を治療する診療科です。その他にも、先天的な異常に起因する成長期の筋骨格系の異常なども治療の対象になるため、非常に守備範囲が広い診療科です。

小動物第1外科学研究室 教授

小動物第1外科学研究室 教授

左近允 巌Iwao Sakonju

近年では、交通事故などによる外傷が減る一方で、家の中で生じる小型犬の骨折、散歩や遊んでいる最中に起こる靱帯断裂や外傷とは無関係に生じる膝蓋骨の脱臼が増えています。これらの中には、発症初期にはそれほど異常が目立たなくても、治療の時期を逸すると、後に強い痛みを伴う後遺症が残ってしまう外傷もあります。人間と同様に動物も痛みを感じます。慢性的な痛みは生活の質 (QOL) を低下させ、時として動物の性格さえ変えてしまうことがあります。動物は、心を許している飼い主さん以外には痛みの兆候を見せたがりません。これは、敵に痛みを悟られることが生死を分ける野生の名残りでもあります。ぜひ、動物の痛みに気付いてあげて下さい。多くの整形外科手術はそれ自体に痛みを伴いますが、当診療科では、術後における疼痛制御を重視し、硬膜外麻酔や神経ブロックを積極的に使用することで、可能な限り動物が早く回復できる治療を目指しています。

小動物 整形外科

小動物 整形外科

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