簡単な実験の防備録

DNAフラグメントの精製

アガロースゲルを用いた電気泳動によるDNAの分離

  1. 切り出し用のアガロースゲルを作製する(コームが太い方でゲルを作る)。
  2. 1 wellあたり20 µL程度アプライ出来るので、DNA溶液の量は15 µL程度が望ましい。つまり、DNA溶液15 µLにBPBやXCの5xDyeを3 µL程度入れ、18 µL程度の液量にしておけば、全量を1 wellにアプライできる。
  3. 電気泳動を15〜20分程度行い、DNAの各フラグメントを分離する。


ゲルからの切り出し

  1. 電気泳動の終わったゲルを緑色LEDライト点灯化でバンドを可視化させて、清浄なメスにより切り出す。(もし、PCR産物が単一バンドならこのステップは省略可能)


ゲルから切り出したDNAフラグメントの精製
Gel and PCR Clean up Kit (Macherey-Nagel)を用いて行う

  1. 空チューブで0合わせをして、切り出したゲルの重さを量る。
  2. 添付試薬NTIをゲル重量の2倍量(2%以上のゲルなら4倍量)を加え、50℃で2, 3分間シェイキングしながら加熱処理し、完全に可液化させる。2, 3分経っても可溶化していなければ、もっと時間をかける。
  3. 可溶化液をNucleoSpinカラムに添加し、11,000xgで10-30秒間遠心する。
  4. パススルー液を捨て、カラムに添付試薬NT3(最初に使用し始める時にエタノールを200 mL入れる)を700 µL入れ、11,000xgで10-30秒間遠心する。
  5. 4.をもう一回行う。
  6. パススルー液を捨て、何も加えずに11,000xgで1分間遠心することで、カラムを乾燥させる。
  7. カラムを新しい1. 5 mlチューブに移し、添付試薬NE 30 µLを膜の中心部に滴下し、1分間静置する(複数サンプルがある時はチップを交換する。)。
  8. 11,000xgで1分間、遠心し、DNAフラグメントを溶出させる。